介護休業給付とは一般的には、家族を介護するための休業をした場合に支払われるものです。少し複雑ですが、介護休業開始日よりも前の2年間に賃金支払基礎日数が11日以上ある月が12ヶ月以上ある方が支給の主たる対象となっています。また、過去に基本手当の受給資格の決定を受けたことがある方の場合は、 基本手当の受給資格決定を受けた後の月についてのみを数えることになっています。「介護休業期間中の各1ヶ月毎に、 休業開始前の1ヶ月当たりの賃金の8割以上の賃金が支払われていないこと」、及び「休業している日数が各期間ごとに20日以上あること」。これら 2つの要件を満たす場合は最大3ヶ月間支給されるようになっています。

支給される額
介護休業給付の各支給対象期間における1ヶ月毎の支給額は、原則として休業開始時点の現時点での賃金月額の40％となっています。 また支給、額に関して注意しておくべきことが2点ほどあります。まず一つ目は、「賃金月額」は、事業主の提出する「休業開始時賃金月額証明書」に よって、原則として介護休業前6ヶ月の賃金を180で除外した額に30を乗算することによって算出されることとなりますが、その算出額が432,900円を超えた場合には、賃金月額は同様の432,900円となります。また、算出額が63,300円を下回る場合もこれと同様に63,300円となります。これらの額は毎年8月1日に 変更されるので確認してみましょう。あともう一つの点は、各支給対象期間中の賃金の額と休業開始前賃金月額の40％相当額、合計金額が賃金月額の80％を超える場合、当該超えた額が減額されて支給されることとなります。

支給対象となる介護休業
介護休業給付金は、以下に紹介する項目（１）と（２）を満たす介護休業について支給対象となる1人の家族につき1回の介護休業期間に限りのみ支給されます。ただし、原則として介護休業期間は介護休業開始日から最長3ヶ月間となっているので注意しておきましょう。

介護休業給付金　支給要件（１）
万が一負傷をした場合や疾病、もしくは身体上や精神上の障害によって2週間以上の期間、歩行や排泄、食事等の日常生活に必要な行為に対しての常時介護を 必要とする状態にある家族を、介護するための休業であることが認められた場合。または、常時介護が必要とされる家族は一般被保険者の「配偶者（事実上の婚姻関係と同様の事情にある者を含む）」か「父母（養父母を含む）」、「子（養子を含む）」、「配偶者の父母（養父母を含む）」、「一般被保険者が同居しかつ扶養している、一般被保険者の祖父母」、「兄弟姉妹」、「孫」のみといった親族に限られています。

介護休業給付金　支給要件（２）
保険対象者が、その期間の初日及び末日とする日を明らかにして事業主に申し出を行い、この申し出により被保険者が実際に取得した休業であることが認められた場合。

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Last update:2014/11/12